肺塞栓症(肺血栓塞栓症・肺梗塞症)
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肺塞栓症とは、肺動脈に血栓(血液の塊)が詰まる病気です。
一般的な原因の一つとして、脚の静脈血栓(深部静脈血栓症)があり、この血栓が血流にのって心臓を通過し肺動脈へ運ばれ肺塞栓症をおこします。 このため、深部静脈血栓症と肺塞栓症は関係深い病気であり、合わせて「静脈血栓塞栓症」といいます。
肺塞栓症は死亡率が高く、かかりにくい生活を心がけるなど注意が必要です。
肺塞栓症(肺血栓塞栓症・肺梗塞症)とは
- 息苦しい、胸痛(息の吸い込み時)、冷や汗、動悸、せき、血痰、胸部圧迫感、失神、ショック、下肢の腫れ・痛み、皮膚の変色
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主に下肢静脈内でできた血栓が肺動脈へ運ばれ、詰まることが原因です。海外旅行時などで長時間同じ姿勢ですわったままで血栓ができ、降りる際に立ち上がった時に肺動脈を詰まらせるのが「エコノミー症候群」です。
エコノミー症候群も肺塞栓症の1つです。飛行機に乗った時だけに限らず、列車やバスに乗ったり、タクシー運転手や長距離バス運転手の発症も報告されています。いずれも、長時間同じ姿勢でいることが問題だとされています。
またその他の原因として、凝固因子異常の人、脱水を起こしていたり、病気で寝たきりの人、長期間カテーテルを留置の人も血栓ができやすいので注意が必要です。
肺塞栓症は突然死を引き起こす疾患です。そのため、日々気をつけて予防することが重要となります。 - 予防としては、下肢の運動をする、長時間同じ姿勢でいることを避ける、水分を十分に摂る(アルコールや緑茶・紅茶・コーヒーなどの利尿作用があるものは逆効果)、災害時は畳やマットを敷いた雑魚寝や車中泊よりも簡易ベッドの利用が好ましい等があげられます。
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肺塞栓症が疑われる場合は、胸部造影CT検査を行い、血栓が見つかった場合は、下肢静脈CTを実施します。
造影剤の副作用がある場合は、RI検査、下肢静脈エコー検査を実施します。
肺塞栓症の主な症状
肺塞栓症の主な原因と予防
肺塞栓症の検査
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