循環器内科は、心臓と血管(動脈と静脈)の疾患を専門に診療する内科です。

禁煙外来

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禁煙外来では

禁煙外来では自分の意思ではなく、薬によって禁煙を実現させることを目指します。
当院の禁煙外来は、保険診療です(※一定の条件があります、後述)。

1.禁煙外来 診療時間・担当医

診療時間・担当医はこちらをご覧ください

2.禁煙をする意味

禁煙はなぜしなければいけないのでしょうか?それはあなたの健康とあなたの家族の健康を守るためです。

私には忘れられない色んな思い出があります。かつて当直をしていたとき、「咳が止まらない」ということで50代の女性がやってきました。胸のレントゲンを撮影したところ、両側の肺にcoin lesion(銭形陰影)が多発しており、末期癌と診断されました。その方は、喫煙はしないのですが、ご主人と二人の息子さんがヘビースモーカーでした。そして一年もたたずにお亡くなりになりました。

高齢者で肺気腫(COPD;シーオーピーディー)となる方が増えています。肺は酸素と二酸化炭素を交換できる肺胞という小さな袋のような臓器が集合してできています。肺気腫では、肺胞が破壊され、ブラという肺機能を持たない「風船の様な構造物」がたくさんできてしまいます。この病気になると、息切れ症状が悪くなり、家でも酸素ボンベをしていないといけなくなります。肺炎にもなりやすくなります。

あるとき、私は肺気腫のおじいちゃんの担当になりました。お話しの好きな方でした。その方は入院して、抗生物質を投与するとすぐによくなり退院します。しかし、退院すると一か月も立たずに入院してきます。若いころヘビースモーカーだったといいます。「今は吸っていないのに、何でどんどん肺が悪くなるんだ」と聞かれて、若い私はすぐに答えられませんでした。そうこうしているうちに本格的に悪くなり入院しました。今度は他の色んな薬も酸素も効かず、ぜいぜいしているのがどうやってもとれません。夜もぜいぜいして眠れませんので、夜中に呼ばれます。息切れがひどく、息を吸って言葉を出すのもやっとです。「せっ、せんせい、ふう、どうにか、ふう、ふう、楽に、ふう、してくだ、ふう」とぜいぜいしながらおっしゃいましたが、私には何もできませんでした。上司も今回ばかりは難しいだろうという見解でした。しばらくして意識状態が悪くなり、数週間後にその方はお亡くなりになりました。

長年喫煙していると肺気腫(COPD)になりやすく、禁煙していても禁煙年数が相対的に少ないと、発症を抑えることにはならないようですが、まだこの病気の全貌は明らかになっていません。
喫煙は心筋梗塞のリスクにもなります。タバコ中に含まれるニコチンが交感神経を活性化させ、血管を収縮し血圧が高くなり、心拍数も上昇します。また老化物質である活性酸素が増えるため、動脈硬化が進みます。循環器疾患の領域では禁煙の効果は比較的早期に現われます。禁煙することで、心筋梗塞発症のリスクを下げることができますし、万が一心筋梗塞を一旦発症した方でも、それから禁煙すれば、再発のリスクを下げることができます。

(1)なぜ禁煙しなければいけないのか、なぜ禁煙することが難しいのか?

このような喫煙による健康上の害について、喫煙者の方にお話しすると頭ではわかっているが、実際にやめられないという方が非常に多いです。これは何故でしょうか?

それはニコチンによる心理的依存があるので、「禁煙すべきだ」とわかっていても、喫煙することを正当化してしまう心の働きにあります。

「飲み会で煙草を誘われて」「少し(2、3本)ぐらいはいいだろう」「煙草を吸っていないと落ち着かない、ストレスがたまる」「自分は意志が弱いから」「忙しいから禁煙外来に行けない」「煙草だけは自分にとって不可欠な特別な習慣」色々な正当化の言葉を聞くことができます。

しかし、沈むとわかっている船にのる人がいるでしょうか?危険を避けるのが人間の動物的な本能です。喫煙も同じことです。しかし、喫煙者は自分だけはこういった病気にかからないだろう、という自信に満ち満ちていることが多いです。

このような言葉の裏にあるのは、禁煙できないのは心や意志が弱いからでもなく、ニコチンへの心理的依存症になっており、喫煙を正当化している心の働きが、病気の本態なのです。

ニコチン依存という病的な心の働きが既に背景にあり、禁煙への動機(motivation)が揺るがされている、ということをまず認識することから、禁煙治療はスタートします。つまり喫煙=ニコチン依存症という病気になっている,
という認識が重要です。

喫煙者の多くは、喫煙への心理的依存があるので、「禁煙は苦いものだ」という固定観念があります。しかしここで良く考えてください。
タバコを吸うことで10年は寿命が短くなるという統計資料があります。これは、さまざまな病気のリスクが飛躍的に向上した結果の10年です。今、タバコを吸うことと引き換えに、死ぬ時期は10年早まり(孫の顔が見えなくなるかもしれません)、死ぬ前も入院生活を送り、苦しい闘病生活を送ることを受け入れる覚悟が本当にありますか?

(2)喫煙することでリスクが上昇する様々な病気


当院にご相談ください。メンタルな部分までサポートし、禁煙が苦にならないような効果的な治療を進めます

3.保険診療の対象となる方(喫煙の依存症の方)

禁煙を考えている方は喫煙の依存症に関する以下のテストをまずやってみます。

①タバコ依存スクリーニングテスト(TDS)

1 自分が吸うつもりより、ずっと多くのタバコを吸ってしまうことがありますか?
2 禁煙や節煙(本数を減らす)を試みてできなかったことがありますか?
3 禁煙や節煙でタバコが欲しくてたまらなくなることがありましたか?
4 禁煙や節煙で次のどれかがありましたか? (イライラ、神経質、落ち着かない、集中しにくい、ゆううつ、頭痛、眠気、胃のむかつき、脈が遅い、手の震え、食欲増進、体重増加)
5 上の症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか?
6 重い病気にかかって、タバコはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか?
7 タバコのために健康問題が起きていると分かっていても吸うことがありましたか?
8 タバコのために精神的問題が起きていると分かっていても吸うことがありましたか?
9 自分はタバコに依存していると感じることがありましたか?
10 タバコが吸えないような仕事やつきあいを避けることが何回かありましたか?

上の5つ以上を満たすとニコチン依存症である可能性が高いといえます。

このようなニコチン依存症のテストで5つ以上の人のうち、以下を全て満たす人が禁煙治療の保険診療をすることができます。

②タ禁煙治療(保険治療)対象の方
●ブリンクマン指数(一日喫煙本数×喫煙年数)が200以上
●ただちに禁煙することを希望している
●治療プログラムについて説明を受け、該当治療を受けることについて文書で同意
●前回の禁煙治療(治療開始日)から1年を過ぎている。

4.実際の治療スケジュール(保険診療の場合)

保険診療は禁煙開始日から3ヶ月は適応されます。
禁煙治療は開始から、1週後、2週後、4週後、8週後、12週後に来ていただきます。場合によっては6週後、10週後にも来院が必要になるケースもあります。
このスケジュールをきっちり守ることが、禁煙成功の鍵です。

5.治療に用いる薬

①チャンピックス
特徴:内服薬で、ニコチン受容体に結合し、持続的なドパミン放出を維持するとともに、タバコのニコチンをブロックする効果があります。つまり、タバコをおいしいと感じにくくなります。

②チャンピックス
特徴:内服薬で、ニコチン受容体に結合し、持続的なドパミン放出を維持するとともに、タバコのニコチンをブロックする効果があります。つまり、タバコをおいしいと感じにくくなります。

6.禁煙外来治療の成功率

当院の今までの実績では約72%の成功率を誇っています。
以下のような禁煙達成の秘訣があります。

①禁煙を始める際にはタスポカードを捨てる。
タバコが買えなくなれば、必然的に吸う機会も減ることになります。

②薬を継続的に服用し、細目に来院すること。
当院は看護師による禁煙カウンセリングを行っています。禁煙を続ける上で問題を感じたら、来院しご相談されることをお勧めいたします。

③吸いたいと思ったときに、タバコの代わりになる行動を決める。
これは個人個人で異なりますので、まず禁煙を始める際に決めておくことが大切です。吸いたいと思う時間が続くのは数分程度ですので、その間を乗り切るようにしましょう。

④飲み会を避ける
飲み会で吸ってしまうだろう、という場合には飲み会は避けるのが無難です。
どうしても行かなければいけない席では、タバコを携帯せず、会の最初に禁煙を宣言し、自分にもらいタバコをしないようにお願いしておきましょう。

⑤吸いたいという衝動に向き合う
禁煙中には、離脱症状のため気分が悪くなり疲労感が増し、「吸えば楽になる」吸いたいという衝動が出てしまいます。この「気分が悪くなる、疲労感、いらいら」がくせものです。気分が悪くなる→気分がよくなるため吸いたい、となるからです。しかし、依存症による思考のゆがみのために、この衝動が出現した時には、ニコチンの摂取が体を悪くする、ということは全く考えません。
吸いたいと思って吸っても、気分はよくなる一方、体はどんどん悪くなります。この認知がないことが元凶です。吸えば吸うだけ、体の健康という貯金を無駄に浪費するだけなのです。

吸いたいと思ったときに、「何故、自分は吸いたいのか」と一言、心の中でつぶやいてください。答えは「ニコチン依存症です」。疲れていても、目の前の一本吸えば元気になる訳ではありません。体の中にある「健康の貯金」をどんどん浪費する、というイメージをもつようにしましょう。

7.当院禁煙外来を受診した方々のご意見

当院の禁煙外来を受診し、禁煙に成功をした方の意見を少し紹介しておきます。

50代経営者「喫煙は百害あって一利なし、金の無駄だ」
40代女性 「薬で楽に禁煙できました、全く問題ありません」
30代女性 「最初は薬飲んで禁煙しましたが、すぐに薬飲まなくても平気になりました」
40代法人管理職男性 「今では喫煙する人の気持ちがわかりません、何で今まで喫煙していたんだろう」

8.表彰式制度(禁煙に成功した方へ)

当院の3カ月の禁煙プログラムを無事終了された方には表彰式を行い、表彰状を差し上げております。
ご自身の心と向き合った3カ月は、後から思えば人生のターニングポイントであったと思えるような時間だと思います。表彰状がその記念になればと思います。

9.主治医から禁煙を考えている方々へのメッセージ

タバコを吸っている人の中には、やめたくてもやめられない、という方が多いと思います。また、禁煙することの気持ちのふんぎりがつかない、という方も多いと思います。
まずは、当院の医師・看護師と相談してみてください。すぐに始めなくてもいいのです。「禁煙しないといけないなー、でも吸いたいなー」という気持ちは大切です。あなたは既に、禁煙治療に一歩踏み出しています。その気持ちがあれば、受診するのは簡単です。

喫煙行為は個人の嗜好、嗜癖の問題ではなく、「ニコチン依存症」という病気にかかっているという認識が一般的になっています。この疾患は再発しやすいが、繰り返し治療することにより、治癒が期待できる慢性疾患です。
私達と一緒に、この多くの疾患を引き起こす病気を治していきましょう!!

AIC八重洲クリニック 循環器内科 常勤医師 手塚

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