慢性肺感染症・結核

    慢性肺感染症・結核とは

  1. 肺感染症とは、細菌、真菌(カビの仲間)、ウイルス、寄生虫などの微生物が肺に感染、増殖し、肺に傷害をあたえる病気をいいます。肺炎の「炎」は炎症を意味し、私たちの体が病原体と戦う反応によって特徴づけられます。その代表が肺炎です。

    どんな微生物が肺に炎症を起こしているかで更に細かく呼び名がついており、細菌なら細菌性肺炎、ウィルスならウィルス性肺炎、結核菌なら肺結核、真菌なら肺真菌症などと呼びます。細菌性肺炎すなわち細菌による肺炎の場合は、細菌が肺の中で増殖し、肺を破壊しようとするのに抵抗して、私たちの体では白血球などの免疫細胞が菌を食べて壊したり、仲間の細胞を呼び寄せたりして組織的に戦います。こうして起こる炎症の結果、私たちは、熱、咳、痰、だるさなどの症状を呈します。さらに菌が優勢になれば、広い範囲の肺が傷害され、肺の重要な機能である「空気中の酸素を血液中に取込むこと」が十分にできなくなり、私たちは息苦しさを感じるようになってしまいます。これがいわゆる呼吸不全と呼ばれる状態です。
手塚 大介

手塚 大介

Daisuke Tezuka
AIC八重洲クリニック 循環器内科 科長
循環器内科専門医

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