ぎゅっと締めつけられる胸の痛み(労作性狭心症後編)

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 皆さんこんにちは。八重洲クリニック循環器内科です。循環器、というと一般の方にはなじみのない言葉ですが、心臓や血管を専門とする診療科です。

 今回は第2回目です。前回、冠動脈CTを勧められた患者さん、「冠動脈って何?」という疑問がふつふつとわいてきました。

 心臓という臓器はポンプのような働きをもち、全身に血液を供給しています。血液中には酸素(ヘモグロビンと結合している)、電解質(イオン)、栄養(糖、蛋白質や脂質)、の他、多数の化学物質が含まれており、生命を維持するには、血管系を通じて全身に重要な血液成分を供給することが必要なためです。

 心臓の中(心腔内)の血液は大動脈を通じて、全身にいきわたります。では血液を全身に送ってしまったら、心臓を動かすための血液はどこからとってくればよいのでしょうか? 下記の図をご覧下さい。

 上の図は心臓MRIからとってきたものですが、大動脈の他に左右に冠状動脈があります。言い方が違うだけで「冠状動脈」は「冠動脈」と同じです。

 王様が頭にかぶっている王冠は頭のまわりをぐるりとりまいていますね。心臓も同じです。心臓を動かしている筋肉(=心筋)に血液をまんべんなく供給するために、心臓の周りをとりまいている動脈を冠動脈といいます。

 ここで、冠動脈が出てくるところをよくみてください。大動脈に出て行くところの手前で、右と左の冠動脈に分枝がみられます。つまり、心臓は全身に血液を送る前に自分の分の血液を冠動脈から先に取っておく訳です。まず、心臓自身を養う血流がなければ、心臓自体も動くことができません。非常に理にかなった合目的な構造をしていると思います。

 さて、冠動脈は動脈硬化を起こすとつまります。すると心筋を灌流する血流が低下して胸痛をきたします。なぜ胸が痛くなるかというと、血流が低下して酸素供給量が低下すると心筋からキニンという化学物質が出てきて、これが神経を刺激するといわれています。

 労作をすると、体の骨格筋などの筋肉などに血流をたくさん送らなければならないので、心臓もたくさん働くことになります。エネルギー量が増えるため、心筋もたくさんの血流(酸素)が必要になります。それなのに心筋を栄養する冠動脈がつまっていたらどうなるでしょうか?皆さんはもうおわかりですね。血流不足になるため、胸痛をきたします。これが労作性狭心症の起きる機序です。

 今回は冠動脈と労作性狭心症の関係について解説させていただきました。

 まとめ

 ①労作性狭心症は動脈硬化を原因とした冠動脈のつまりによって発症します。

 ②冠動脈の状態を把握するには、冠動脈CTが有用です。

 当八重洲クリニックはMRI8台、CT2台を擁する比較的大規模な画像センターです。心臓疾患の診断に有用なツールも豊富に兼ね備え、技師や読影体制も確立しています。

 AIC八重洲クリニックでは、専門医が最新鋭の検査機器を使い、あなたの目に見えない病気を見つけ出します。
胸の痛みがある方は、是非一度、循環器専門医のいるAIC八重洲クリニック循環器内科にお問い合わせ下さい。


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医学博士、医療法人豊智会理事、循環器内科科長、 東京医科歯科大学非常勤講師

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